ブレイクダンス技のウィンドミルの習得方法とは?できない人の特徴も解説

ウィンドミルとは?

ウィンドミルは、英語では「風車」の意味があり、床に背中をつけながら両足を回転させるブレイクダンス技の1つです。具体的には、両足を開きながら回転させるときに遠心力を利用しています。

見た目は簡単そうに見えても、実際にやってみると難しい技です。

ウィンドミルについて、以下のようなお悩みも。

「ウィンドミルの遠心力がよくわからない」

「ウインドミルをもっと楽に回したい」

「遠心力」といわれると難しいイメージがあるかもしれません。適切な環境と練習方法を理解すると徐々にできるようになります。

しかし、未経験者がウィンドミルを習得するまで半年以上はかかるといわれているので、根気よく練習が必要です。途中であきらめると継続が難しくなり、挫折してしまうことも少なくはありません。

かっこいいアクロバティックな技が多いブレイクダンスを始めても、失敗の連続を繰り返し、正しいやり方がわからない人が多いでしょう。遅くても1年間という時間が必要なので、いかに質の高い練習ができるかどうかで習得のスピードが異なります。

ウィンドミルはもともと、中国拳法のなかで出てくる回転しながら跳ね起きする技を見たブレイクダンサーが、真似をしたことで今のウィンドミルが生まれたといわれているようです。

ウィンドミルに必要なスキルについて知りたい人も多いかもしれませんが、何が何でも絶対に回る!という根性が試されます。

身体の柔軟性や、体幹の強さ、センスはある程度あればいいですが、ウィンドミルにおいては必ずしも必要ではありません。頭では理解していても、身体の使い方に慣れていないがために、肩や腰にあざができてしまいます。

おそらく初心者の人は「空中で足が動かない」「腰が低い」「返しから崩しの時に足が動かなくなる」といった壁を感じるでしょう。腰が低くてもウィンドミルはできますが、空中で足が動かなくなる問題が発生するので、返すのに苦労するパターンが多いようです。

ウィンドミルの成功のコツは、腰を高く上げながら足が落ちるまでの時間を稼ぎ、その間に足を振り抜きながら崩すこと。つまり、腰を高く保つ意識が重要になります。

ウィンドミルができない人の特徴

独学でウィンドミルを習得するまでに半年から1年はかかるといわれているなかで、数週間や1か月でマスターできる人はコツをつかんだり、センスのある人に限られます。

最近ではダンス動画を見ながら練習する人も多いようですが、無意識のうちにクセがついてくるので、自分ではわからない場合がほとんどです。

ウィンドミルができるダンサーに教わることが王道になります。ダンス教室や知り合いに現役のダンサーがいるなら教えてもらいましょう。

ウィンドミルができない人の特徴は以下のとおりです。

  • 練習時間がない
  • 練習する環境や服装に問題ある
  • できていないところを把握していない

それぞれ事情があって、ウィンドミルの習得が遅れたりすることがあります。これは仕方がありませんが、ウィンドミルを習得する目的がしっかりあれば、練習する環境を選ばずとも習得が可能です。

練習時間がない

ウィンドミルに限らずに、そもそも練習する時間が少ない人ほど何事も習得が遅れる傾向があります。しかし、練習時間が少ないなかでも効率良く習得する人もいるので、ただ単に練習時間がないと思っているだけかもしれません。

つまり、毎日の生活のなかで1時間だけでも練習すると、特定日だけがっつり練習するよりも一段と早く習得ができます。通学・通勤などで時間の確保が難しい場合は、練習場所を選ばなければ、公園や体育館などでも可能です。ただし、近所迷惑にならない程度に練習に取り組みましょう。

ウィンドミルは難易度が高い技であるがゆえに、どうしても途中であきらめてしまう人も多く、マスターするダンサーは価値が高いといえます。継続ができる人は、どんなに難しい技でも習得ができてしまうので、練習時間がないといわない人が多いのではないでしょうか。

ダンス経験者だからといって、必ずしも短期間で習得ができるとは限らないので、1日のなかで練習時間を確保する努力も必要です。

練習する環境や服装に問題ある

ウィンドミルの練習している人ならわかると思いますが、最初のうちは身体が地面と衝突することがあります。無意識のうちについてしまったクセで肩を怪我することも多いようです。

怪我をしてしまうと、練習ができなくなるため、服装に気を付けなければなりません。普段着の上からジャージを着用するだけでも怪我のリスクがなくなるので、サポーターの着用もおすすめです。

また、練習する環境や場所選びも重要なポイントになります。多くのダンサーは、夜の時間帯にダンススタジオ以外にも体育館や公園、ビルの入り口などに集まって練習しているようです。

もし、練習場所が見つからない場合はダンサーたちが集まる場所に出向いて、情報を聞き出すこともできるかもしれません。彼らも練習場所を探している人のうちなので、上手くコミュニケーションを取りながら、場所の取り合いにならないように気をつけましょう。

地元でブレイクダンスのイベントに参加したり、SNSでダンサーと繋がりができれば、仲間も増えるので練習が楽しくなるかもしれません。

できていないところを把握していない

ウィンドミルの失敗でありがちなのが、自分ができていないところを把握していないことです。基本的に鏡の前で練習しますが、ウィンドミルでは回転するため、自分の目では確認が困難な技になります。

他のダンサーに見てもらうか、自分の踊る姿を動画で撮影する工夫も必要です。しかしながら、ウィンドミルをマスターしている人でないと、改善点がわからないので、やはりブレイクダンサーとの繋がりは欠かせません。

一般的には、ダンススタジオで教えてもらうと習得は早いですが、知り合いでプロダンサーがいるなら、その人から直接教わるといいでしょう。

自分で配信されている動画を見ながら練習してもいいですが、何が正解で何が間違っているのかの判断が難しくなります。思わず自分はできていると思い込んでしまいがちなので、ウィンドミルをきれいに踊りたいのであれば、プロのもとで学んでみましょう。

ウィンドミルを習得するポイント6つ

ウィンドミルを習得する5つのポイントは、以下のとおりです。

  • 頭を床に近づけながら膝で腰を上げる
  • 頭が下がると腰が上がる感覚をつかむ
  • 体重移動を重点的に練習する
  • 三点倒立からねじりを加える
  • 遠心力を使って調整する
  • 頭を中心に返す

ある程度、自分でウィンドミルの練習を行っているダンサーが悩むポイントになります。完全に初心者のダンサーには難易度が高いので、ブレイクダンスの基本的な技が一通り、できてから練習してみましょう。

頭を床に近づけながら膝で腰を上げる

ウィンドミルで一回転する際に、遠心力を利用して一周したあとに軸にしている手で身体を上げる練習です。まず、床に背中をついてから、頭はなるべく床に近づけてみましょう。

床と頭が近いと、腰が上に浮きやすくなるため、回転が楽になります。逆に離れていると、回転が鈍くなり、身体が重くなるため、ウィンドミルがきれいにできません。

最初は膝を床につけながら、腰を真上に押し上げるイメージで練習するといいでしょう。

頭が下がると腰が上がる感覚をつかむ

ウィンドミルでは回転を続けるため、一回転したあとに手と腕がひっかかってしまう人も多いようです。上手くすり抜けるためには、頭が下がると腰が上がるという感覚をつかむ必要があります。

イメージとしては、腰が真上に引っ張られ始めるタイミングを知ることです。このタイミングがつかめるようになると、足がひっかかることがなくなるので、回転がスムーズになります。

遠心力を利用しながら両足で回転ができるレベルであれば、繰り返し練習しましょう。

体重移動を重点的に練習する

次は遠心力を使わずに、体重移動を重点的に練習します。

頭、右肩、片足の3点を床につけながら、軸となる手で上半身を起こすイメージです。体重移動のときに、背中をつきながら開脚した状態で、片足だけ床につけます。

そうすると、腰と頭の間に空間ができるので、軸手でチェア(身体を持ち上げて足を浮かす技)にもっていくことが可能です。

遠心力を利用せずに体重移動だけで床につけてる背中から手に変更する感覚がつかめるようになります。

体重移動の練習で、素早いウィンドミルの原理を知ることができるため、無駄な動きがなくすことが可能です。

三点倒立からねじりを加える

「三点倒立からねじりを加える」とはどういうことかというと、背中を床についた状態から三点倒立を行い、少しずつねじりを加えていく方法です。最初は背中をつけた状態から、両手を頭の横に添えて三点倒立を行います。

足を縦に上下に振ったその反動で、背中から頭に体重移動をさせる感覚で繰り返し、両足をゆっくり真上に引っ張り上げましょう。そして、腰が持ち上がるタイミングで両手が床を強く押しながら倒立まで行います。

ポイントは座った状態から徐々に背中、頭、両手、足の流れで倒立にもっていくことです。おそらく倒立までいかない人が多いので、腕の筋力や肩を痛めないように気をつけなければいけません。

最初のうちは三点倒立までもっていけるレベルがいいでしょう。いきなり倒立すると、かえって怪我する可能性もあるので、ある程度練習してから挑戦することがおすすめです。

応用編として、座った状態で両手を頭の方に裏返しながら倒立までもっていく方法もあります。この場合は、左回りでウィンドミルをする人が対象です。基本的に右回りをマスターしてから練習するといいでしょう。

頭を中心に返す

頭を中心に返す動きは、ウィンドミルの返しに近い動きになります。返しが上手く上達できないという人におすすめの練習方法です。

三点倒立からねじりを加える動きで、最後倒立する部分にねじりを加えます。右足を身体の内側まで寄せて、三点倒立で着地点をずらす方法です。

この返しができるようになったら、遠心力を使わずに腰だけで回転するトレーニングをしましょう。

まず、右足を床につけて、左足と頭の間にある空間にチェアを差し込みます。動きに慣れてくると、右足を使わずとも背中で返しが可能です。

返しができればラッキーと思うくらいの感覚ではなく、できて当たり前の感覚まで身体に覚えさせましょう。

遠心力を使って調整する

それぞれの練習方法に慣れたら、遠心力を使って形を調整していきます。勢いをつけてウィンドミルを行う場合も、遠心力・蹴り足の力・開脚の3つの要素が重要です。

正しい足の振り方ができるようになれば、返しが楽になるため、回転数が増えていきます。

これがウィンドミルの仕組みです。紹介した練習方法はあくまでも基礎ありきの応用編になるので、基礎をしっかり固めてから練習しましょう。

実際にウィンドミルをやってみよう!

実際にこちらの動画を見ながらウィンドミルのやり方を学んでみましょう。ウィンドミルは筋力だけでなく、柔軟性も必要です。

足が曲がった状態でウィンドミルを行うと、きれいに見えないので、やはり柔軟性のある身体の方が見栄えが良くなります。毎日、開脚のストレッチを行うことで、徐々に伸びていくのでおすすめです。

練習する前に必ずストレッチを行うように習慣化するといいでしょう。また、動画を見て、正しいウィンドミルを知り、返しのタイミングや身体の動きまで細かくチェックすることで、イメージがつかみやすくなります。

ウィンドミルのコツは、身体を返すときのイメージと練習をひたすら繰り返し、頭が重心に持っていくように意識することです。1週目は難なくクリアできても、2週目以降から難易度が高くなります。

2週目の壁を突破すれば、ウィンドミルの完成まであとわずかです。コツさえつかめば、意外とスムーズに回転ができるようになるので、楽しくなります。

ウィンドミルを習得するポイントは何といっても、重心を頭にすることです。床に頭をつけることに対して抵抗があるかもしれませんが、慣れたら気にならなくなります。

また、脇を広げた状態では無駄な動きが増えるので、脇をしめることも常に意識しておきましょう。

まとめ

本記事では、ウィンドミルの習得方法からできない人の特徴について解説しました。ブレイクダンス技のなかでも一番の見せどころですが、難易度も高いため、習得するまでに時間がかかります。 

それでも習得したい人は、いつでもウィンドミルの練習ができるように、場所や服装を確保しておくことが必要です。また、ブレイクダンサーの仲間を作ることも、モチベーションの1つになります。

最近では、SNSやイベントで簡単に人との繋がりができるようになっているので、探せば意外とすぐに見つかるかもしれません。独学で学ぶことも素晴らしいですが、プロを目指すのであれば、ダンススクールやプロダンサーのもとで教わることが近道です。

ウィンドミルの習得には半年から1年くらいはかかる覚悟のうえで、練習を継続すれば必ずできるようになります。あきらめずにコツコツとやり遂げた先には、今よりも楽しさが倍増になっているでしょう。

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