筋肉を弾くダンス?有名アーティストも踊るポッピンを紹介!

筋肉を弾くダンス?ポッピンの特徴

ポッピングはストリートダンスのなかでも1960~1970年代に渡り、代表的なダンスのひとつとして知られています。また、ポッピンはポップダンスとも呼ばれており、英語で筋肉を弾く意味を持つPOP(ポップ)が由来です。

実は、ロボットような動きをするロボットダンスもポッピンの1つなので、馴染みのあるダンスでしょう。ポッピンでよく知られてる技は、ヒットやウェーブがあります。

胸を打つような動きや全身を使った波のような動きが特徴です。ポッピンはアメリカで誕生してから、ポッピンを発案したエレクトリック・ブガルーズが日本で広めていったとされています。

日本では、大阪を中心にポッピンが浸透していったようです。ポッピンは、オールドスクールに分類されるストリートダンスですが、ポップスタイル・アニメーション・ブガルー・ロボットダンスにも分けられます。

ムーンウォークもポッピンの技の1つなので、マイケル・ジャクソンを知っている人であれば、イメージがしやすいでしょう。1984年に公開された映画「ブレイクダンス」でも、ポッピンが披露されているため、世界中で知られるようになりました。

ポッピンの技はヒップホップダンスでも使用されることがあり、他のジャンルにも影響を与えているようです。

ポッピン4つのスタイル

ポッピンには先述したとおり、主に4つのスタイルに分けられています。スタイルごとに振り付けや特徴が異なるので、ポッピンのダンサーによっては得意不得意もあるようです。

  • ポップスタイル
  • アニメーションスタイル
  • ブガルスタイル
  • ロボットスタイル

それぞれ1つずつ紹介していきます。

ポップスタイル

ロボットダンスを発展させたポップスタイルでは、ロボットダンスの要素を取り入れており、アメリカのダンサーであるボッピン・アンドレが広めています。

腕、首、胸、肩、足といった身体の部位ごとに動かし方が異なるため、一定の練習が必要です。たとえば、腕の関節をバウンドさせる動きや手首を押すような動きがありますが、腕や手首の柔軟性がなければ、痛めてしまうこともあります。

日頃からストレッチを行い、関節を柔らかくすると、自由自在に動きやすくなるでしょう。これは他の部位でも共通しているので、練習する前に柔軟ストレッチを行うことがおすすめです。

アニメーションスタイル

アニメーションスタイルは、その名のとおりアニメを見ているような動きで表現するスタイルです。ロボットダンスやスローモーション、コマ送りのような動きであるティッキングと組み合わせることで人間とは思えない演出をしています。

複数の要素の組み合わせになるため、ダンサーによってスタイルが異なることも。アニメーションスタイルはダンス経験がない人でも驚くような凄さが伝わるので、習得すると一目置かれるでしょう。

ブガルスタイル

ブガルスタイルは、あまり聞きなれない人も多いと思いますが、ポッピンのスタイルの1つです。このスタイルでは、首・胸・腰をロールさせたりステップを組み合わせることで、ソウルダンスの要素を取り入れています。

ブガルとは、アメリカ・ニューヨークで流行したラテン音楽の一種のことです。

身体の部位を固定と移動の2種類によって位置を変化させることで、不思議な位置関係を作り出しています。また、身体の部位を回すロールで、音楽を表現することが特徴です。

音楽を表現するなかで、ヒットやポップを加えることで、ブガルと呼ばれるスタイルが成立します。

ロボットスタイル

ロボットスタイルは、ロボットダンス単体の表現やアニメーションスタイルの要素として使用されることが多いスタイルです。アニメーションスタイルを演出するためには、必要不可欠なスタイルなので、ポッピンにおいてロボットスタイルは基本的なスタイルともいえます。

ロボットダンスは近代的なダンスのように思われがちですが、実は1910年代から実在していました。当時はロボットという言葉が存在していなかったので、マネキンダンスとして知られていたようです。

ロボットのような動きは、身体や表情だけで表現する無言劇のパントマイムのなかで考案された後に、1960年代にポッピンのロボットスタイルとして知られるようになりました。

また、アメリカのポップスターであるマイケル・ジャクソンがライブで披露したことでも有名です。

日本人アーティストもポッピンを踊る!

ポッピンは、日本人アーティストの間でも踊られているダンスです。ポッピンを考案したエレクトリック・ブガルーズが来日する度に、徐々に日本でも浸透していきました。

特に、大阪発祥のO.G.Sと呼ばれるダンサーチームを中心に日本中で知られるようになり、今では日本からも世界で活躍するダンサーが増えています。

ポッピンはスタイルごとに個性が強く現れ、力強いダンスのイメージがあるので、男性的なダンスとして想像してしまうかもしれませんが、女性ダンサーも多いようです。

ポッピンを踊る有名な日本人アーティストは、以下の方たちになります。

  • 橘ケンチ
  • 中務裕太
  • FISHBOY
  • YORI

それぞれ実際のパフォーマンス動画と一緒に紹介していきます。

橘ケンチ

こちらのスーツのCMで、EXILE THE SECONDの橘ケンチが華麗なポッピングを披露しています。

ある程度、ポッピングを経験している人からすると、レベルの高い技を軽やかに表現しており、プロレベルのダンサーであることがわかるでしょう。

ダンスソロでは、柔らかな筋肉を活かした力強くもしなやかなパフォーマンスが特徴です。

アーティストとしてデビューする前から俳優活動をしていたため、表情の見せ方も得意としています。

中務裕太

GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーである中務裕太は、ポッピンはもちろんロックダンスも得意としています。

また、足さばきも高速で見事なパフォーマンスであることも特徴です。

ポッピンが得意ということもあり、身体の部位を動かすアイソレーションがところどころで披露されており、熟練していることがわかります。

GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーとして活躍していることから、プロレベルなので、参考にしたいアーティストの1人です。

FISHBOY

日本でストリートダンサーとして活躍するFISH BOYは、芸人の中田敦彦の弟としても知られています。

ダンスの世界大会でも優勝経験を持つ日本のトップダンサーです。オリエンタルラジオの振り付けもFISHBOYの動きを参考にしたといわれています。

ポップスタイルのなめらかな動きとアニメーションの要素も加えたパフォーマンスは、世界トップレベルです。

今後の活躍が期待されているアーティストの1人なので、注目が集められています。

YORI

現在はDA PUMPのダンサーとして活躍しているYORIは、過去にポッピンのダンスチームでも活動していたことがあります。

最近では、ダンスの世界大会で5位入賞を果たしており、GACKTのバックダンサーも務めたりと経験豊富なダンサーとして有名です。

彼がダンスを始めたのは実は18歳のときから。10年間活動しているなかで、大きな手術も経験しており、今では復帰されています。

幼少期からダンスしている人が有利といいますが、遅くても努力を積み重ねればトップまで登り詰めることができる良い手本ですね。

ポッピンの技を覚えよう!

次は、ポッピンでよく使われる以下の技を紹介します。

  • ヒット
  • ウェーブ
  • ムーンウォーク
  • ティッキング
  • タット

それぞれわかりやすく解説している動画と一緒に真似してみましょう。

ヒット

ヒットは、ポッピンのなかでもよく知られている技で、腕・胸・首・みぞおち・背筋などの部位で打ちます。練習の際は、それぞれの筋肉の動きを意識するため、神経集中が必要です。

ヒットを打つ直前まではリラックスしている状態が理想なので、最初は難しいと思うので、日々のストレッチが役立つこともあります。ヒットはポッピンの基礎技なので、出来て当たり前と思っていた方がいいでしょう。

しかし、練習すればするほど、ヒットが強くなるため、無意識にできるようになります。ヒットのイメージは、筋肉の緊張がゼロの状態から一瞬で100にしてすぐにゼロに戻す感覚です。

おすすめの練習方法は、脱力した状態にしてから、思いっきり力を入れ、すぐに脱力するようにします。繰り返し練習すれば、慣れて来るので、音楽に合わせて練習してみるといいでしょう。

ウェーブ

ヒットと同様に一度は見たことがあるであろうウェーブも基本的な技の1つです。ウェーブでは、腕から全身が波を打つような動きで、よく見ると身体の部位を別々に動かしています。

ウェーブは、ポッピンをマスターするためには必要不可欠な技なので、習得ができれば、他の技も難しく感じることは少なくなるでしょう。その分、バリエーションを増やすことが可能になるので、個性を出すための手段として活用ができます。

そもそもウェーブの基本はアイソレーションなので、それぞれの部位の動かし方を理解していなければ、見せかけのウェーブになりがちです。

練習方法としては、ウェーブを流す前に波の形を覚えるところから始めます。手首で山を作り、手首を下げたら肘で山を作り、肩で山を作るといった順番です。

最初は一つひとつ形を確かめながら波を作ります。慣れてきたら、なめらかな動きになるまで繰り返し練習するのみです。

ポッピンにおけるウェーブでは、指先を動かさないことがルールなので、完成形になるまでは指先も意識してみましょう。

ムーンウォーク

今や世界中で知らない人がいないマイケル・ジャクソンが披露したことで有名なムーンウォーク。月面で宇宙飛行士が歩く様子からムーンウォークと名付けられています。

床の上を滑るように移動するポッピンの技です。前進しているように見せてかけて、実は後進しているので、初心者の人が実際に見よう見真似してもたいてい上手くいきません。

片足のつま先に重心を置きながら、もう片方の足で床を擦るように動かしています。

主な練習方法は以下のとおりです。

  1. 右足のつま先を立てながら重心を置く。
  2. 右足を保った状態で、左足はかかとを付けながら後ろに引く。
  3. 左足のつま先を立てながら重心を置く。
  4. 左足を保った状態で、右足はかかとを付けながら後ろに引く。

一瞬でも止まるとなめらかな動きが損なわれるので、なるべく連続して続けます。

ティッキング

ティッキングは、アニメーションスタイルでも活用されている技の1つで、コマ送りしているような動きが特徴です。

アイソレーションやウェーブができる前提で、習得する必要があります。関節を動かすことは一般的には難しいので、一定の練習をしなければ関節を痛めてしまう可能性も。

一つひとつの動きに力を入れるため、最初のうちは筋肉痛になるかもしれません。日常生活では動かさない筋肉が多いため、地道に練習することがおすすめです。

タット

タットは、ツタンカーメンの略称で、古代エジプトの象形文字を模倣した技です。手首や指先、腕を使い、パズルのように組み合わせて踊ります。

タットの練習では、手首の柔軟性が必要であることがよくわかるので、ストレッチが欠かせません。手のひらを外に折り曲げながら、可動域を広くするストレッチがおすすめですが、手首は繊細なので、伸ばしすぎにも注意しましょう。

タットは自由自在なので、組み合わせもダンサーによって異なります。基本的には、スライド・キープ・ウェーブ・ロールの4つの動きです。

スライド

スライドでは、腕や手をまっすぐ動かします。地面や壁と平行になるように意識しながら直線的にスライドする技です。

腕を曲げたり、ぶれたりしないように注意しましょう。

キープ

キープでは、腕や手を静止させます。

タットにおいて、キープは重要な動きなので、技のメリハリをつけるためには必要不可欠です。

ウェーブ

ウェーブでは、腕や手を波のように動かします。

タットでもウェーブが使われるため、習得しておくことがおすすめです。タットのバリエーションを増やす要素になります。

ロール

ロールでは、その名のとおり腕や手を回します。タットではパターン化した動きが多く、特に円を作りながら動かしていくことも。

他の技とも組み合わせると、オリジナルのタットができます。

まとめ

本記事では、筋肉を弾くポッピンについて紹介しました。ポッピンはムーンウォークやウェーブの技があるストリートダンスで、日本人アーティストも世界大会で優勝しています。

意外と馴染みのあるダンスなので、完成形のイメージが付きやすいダンスだと思います。初心者の人は関節の使い方を学ぶために、まずはアイソレーションや基本技の習得から始めてみましょう。

焦らずに地道に練習すれば、必ずアニメーションのような動きができるので、諦めずに継続が大切です。

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